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404 迷い犬 not Hound

稼働率7割以下で日々を生きる(twitter:mochigase404)

無料公開も宣伝のうち?

‪こんにちは。もちがせです。‬

今日は少しだけ趣旨を変えて、話題のニュースから。
‪ふとツイッターのタイムラインを追っていた時に、以下の知恵袋のリンクが流れて来ました。‬

‪お金を儲ける事に遠慮してしまいます。‬
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1165573141

‪ベストアンサーに選ばれた方の回答を読みながら、なるほどな、と感心するとともに、‬
‪ふと、別の記事を思い出しました。‬
キングコング西野さんのこちらのエントリーです。‬

‪お金の奴隷解放宣言。 : キングコング 西野 http://lineblog.me/nishino/archives/9256089.html

昨今は芸人さんとしての活動の傍ら、
絵本作家としても活動されているということは最近知ったのですが、
『一番に絵本を届けたい対象である、子供たちに、金銭的な理由で届いていない。
それは本末転倒だ。』
ここまではわかります。

そこでどうして無料公開に踏み切ったのか、というところがイマイチ腑に落ちなかったのです。
(行なったことを否定するつもりはないんですが。念のため)

そこでこの違和感の原因を探ろうと思い、次のエントリーも読んでみることにしました。タイトルからだいぶインパクトありますね。

‪『えんとつ町のプペル』を無料公開したらAmazonランキングが1位になった。 : キングコング 西野 ‬
http://lineblog.me/nishino/archives/9256313.html

‪しかし、これを読むと、イマイチ理解できなかった自分の中での違和感、モヤッとした気持ちの正体を掴めました。‬

‪1つ目の記事を読んだ際、本当にこれは、‬
‪『お金という障壁によって絵本を手にできない人のための救済処置』‬
‪だけを意図して行われたことなのか、という疑問に対して、自分の中である程度納得できる回答が見つかったのです。‬

‪『この一連の流れは絵本を宣伝するためのコマーシャルだったのではないか』‬

西野さんが2つ目のエントリーで触れている以下の内容についてですが、
『作品の無料化と、近年、問題になっているクリエイターに適切な対価が支払われない(倫理的・法的)問題は、まったく別次元の話。』
『そこを同列に語り出したら、有名アーティストがYouTubeにPVをアップした時点でアウトじゃないか。
見たことあるでしょYouTubeを。無料で。』
正確にはyoutubeには広告収入を得られる仕組みもあるわけでして、
口コミ等でその動画の存在が広まり再生数が伸びるほど、そこには広告収入が発生する。
1ユーザーの動画よりは、有名人の方が作られたものの方が、そもそもご本人に広告宣伝としてのバリューがあるので、再生数は伸びやすいということもあるでしょう。

テレビCMなども、一部局を除いて基本的には視聴者は無料で見られるコンテンツの中で、
放送局はコマーシャルの枠を売り、
スポンサーはその枠を買う。
そこで商品のイメージに合いそうな旬な人、有名な人を起用することで、
宣伝している商品が売れることによって元が取れる、という仕組みがあるわけで。

表では無料で公開しつつも裏側で利益を回収する仕組み、というものは、そうしたものの中にはあるわけです。

今回の西野さんの場合。

まず、
『お金がネックになっている人にもこの商品を届けたい』
というだけであれば、他にも方法はあるわけです。
例えばですが、ご自身で本を買い、ことの発端となった子どもにも届くよう、
幼稚園や小学校、近隣の公民図書館などに寄贈する、など。
この場合、ご本人はお財布を痛めることになりますが、出版社の利益を阻害することはあまりないはずです。
本が実際に売れるわけですからね。

ですが、本を買い、受け入れてくれる図書館を洗い出し、送付する。
そこには膨大なコストがかかります。
受け取った図書館側が情報を公開する、西野さんが絵本を寄贈したというニュースが広まる、そこから実際に購入に踏み切ろうとする方が出て来て絵本の売りが上がる。そこまでの効果を出すためにも、時間がかかるでしょう。
財布を痛めず、時間をかけず、お金という障壁を取っ払うには、無料公開は確かに手っ取り早いです。


しかしこれについても、
出版社側でまず宣伝、西野さんがそれに対して、こういうページが出来ましたと紹介する。
経緯を聞かれたら(あるいは諸々の反発を目にした後に)
『実はこういうことがあってね』
と補足する。その流れにどうしてならなかったのか、という疑問も残ります。

テレビCMと一緒で、絵本の宣伝力に関して、西野さんご本人の登場は、彼のネームバリューを考えると効果絶大でしょう。
彼は芸能人であり、彼のブログや発信する情報を見に行く人は他の一般の方より多いはずだからです。
この方法は彼が芸能人だからこそ成り立つものだと思います。

無料公開に踏み切ったことに対して、
いい人だ、その本買ってみようかな、と、作品の良し悪しとは別の次元で、彼の行ないに対して賛同した場合に、
購入に踏み切る人が一定層いらっしゃるでしょう。
無料公開の裏側で、本人が意図したかはさておいて、
というよりもその効果を多少なりとも期待したからこそ出版社の方が、
売上が著しく下がる可能性のある行為を許可されたのでは?と思うのです。

 

要約すると。
・無料公開以外にもご自身の負担のみで、今回手紙を送ってくれた小学生に絵本を届ける方法はあったと考えられる
・無料公開に踏み切った、という行為の是非はさておいて、色々と持論を説明してしまったがために、
『お金がネックで絵本を手にできない人がいることが悔しい』
という目的が見えづらくなった。
・無料公開に踏み切った結果売上が伸びたと宣伝してしまった
(上記を含め、とにかく話題になることで売上が伸びることを予見できていたのではないか)

以上のことが、私にとってはこの一連の流れも一種の商法だったのではないかと思った理由である、ということです。


最後に。
私自身は、自分の好きなコンテンツ
(絵、本、漫画、ゲームなどなど)
が続くためには、製作者サイドにはきちんと相応の対価が支払われる仕組みが必要だと思っており、
そのためにお金を払うことを惜しむつもりはありません。

また、冒頭紹介した知恵袋のベストアンサーのように、この考え方が
『豊かさの連鎖』
につながればいいと願っています。

だからこそ。
今回の西野さんの行為の経緯と意図はさておいて、
あのブログの内容では
『利益の有無を考えることは悪である』
という展開になりかねないことが、残念でもあるのです。


それでは今日はこの辺で。